2017/09/12 17:09

ジム・ジャームッシュ最新作! 淡々とした日常への賛歌のような映画「パターソン」

映画「パターソン」の初日舞台あいさつに出席した永瀬正敏(夕刊フジ)
映画「パターソン」の初日舞台あいさつに出席した永瀬正敏(夕刊フジ)

 【エンタなう】

 起きて働き、食べて寝る。取るに足らない日常を描いて大きな山場が一切ないジム・ジャームッシュ監督の最新作「パターソン」(公開中)は、観た後から心の機微に触れたユーモアがじんわり染みてくる。

 舞台はニューヨークからそう離れていないのにこぢんまりと落ち着いたニュージャージー州パターソン市。月曜、火曜、水曜…と日を追って寝相が違う夫婦のベッドを俯瞰して始まる。

 公共バスの運転手を務める街と同じ名前のパターソン(アダム・ドライヴァー)は、美人で奔放な妻のローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)と2人暮らし。

 彼は決まった時間に起きて定時に市内を走行。乗客同士の他愛ない会話や日々の風景を見届け、着想を得た詩をノートに書き留めていた。

 夜には、イングリッシュブルドッグの愛犬マーヴィン(一番の芸達者!)を散歩に連れ出し、バーでマスターと雑談、一杯のビールとともに1日を飲み干す。悪人は出てこない。日常をボヤく職場の同僚やバーの常連の痴話喧嘩、通販で突然ギターを買い込んで練習を始める妻など、すべてを淡々と受け入れるパターソン。強烈な主張はなくとも、またやってくる月曜日が憂鬱にならないように日常の賛歌を綴る。

 ラスト近く、ちょっとしたアクシデントがある。永瀬正敏が演じる日本からやってきた詩人が滝の前に佇むパターソンに話しかける。その朴訥とした英語が、ジャームッシュ監督に影響を与えた小津安二郎の世界をほうふつさせた。(中本裕己)

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