2017/09/28 12:00

家族でも見えなかった介護の実態 NHKディレクターが妹を撮った 〈NHKスペシャル 亜由未は障害者〉(NHK総合)

局が発行している情報誌の「ステラ」にも別の番組が出ていたので、よほど急に差し替えられたと見える。坂川裕野というNHK青森局のディレクターが、東京の実家に帰ったしばらくの間に、脳性麻痺の妹・亜由未の介助をした日々を自分で撮った記録である。
父はサラリーマンで出世を犠牲にしてきた。母は55歳の今まで、寝たきりでチューブを鼻から入れて栄養を取らせている亜由未のために、筋肉がほとんどないので、夜も1時間おきに体位を変えねばならない介助で自分をすべて投げうってきた。裕野は苛酷な介助の実態を知らなかった。相模原の殺戮事件の犯人が、「障害者は不幸を作ることしかできない」と発言したのがキッカケで介助を始めた。
亜由未にはもう1人の双子の妹がいて、群馬で医者になる勉強をしている。由里歌(23歳)は将来、亜由未の主治医になるつもりである。「亜由未はニコニコしただけで可愛がられている」と複雑な心理ものぞかせるが、母親の大変さを知っているので、「社会的サポートで家族の負担をどうにかするべき」とも思っている。
裕野の介助に亜由未が笑顔を見せる時がある。1日に2回の車椅子での外出で、亞由未は近所の人気者だが、母親が近所の子供たちを招き入れて遊ばせているのは、余りにも孤独で苛酷な介護からの精神の解放を求めているからとも思える。他人のいかなる評価も拒絶する凄まじい現実に、ただ首を垂れるのみ。建前で物は言えない。(放送2017年9月24日21時~)

(黄蘭)

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