2018/04/21 10:00

<ラブレス>ある家族の救いようのない「愛の喪失」自分しか愛せない夫婦の無残

12歳の少年アレクセイは学校が終わっても家に帰りたがらず、一人で町から外れた川沿いの森林を歩いている。アレクセイの母ジェーニャと父ボリスは、それぞれ新しい恋人がいて、離婚の話し合いをしている。どちらもアレクセイを引き取りたがらず、自分の再出発だけを考えている。

アレクセイが失踪しても警察はまともに取り合わず、ボランティア団体に捜索を依頼するが見つからない。

2018年アカデミー賞外国語映画ノミネート作品で、「父、帰る」「裁かれるは善人のみ」で知られるロシアのアンドレイ・ズビャギンツェフ監督が、ソ連解体後のロシアの実像を、1組の家族を通して寓話的に描いている。

息子が失踪しても母親は「最初から子どもなんか欲しくなかった」

物語は徹底的かつ無慈悲に家族の悲劇を描いていく。「Loveless(愛の喪失)」という英題を邦題で「ラブレス」としたのは、筆者は愚行であると感じるが、この救いのない物語に対する救いを求めているのだろう。それぐらいに物語に救いがない。

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