2018/06/13 16:58

字幕翻訳家・寺尾次郎さんしのぶ… ミニシアター映画を字幕で支えた、1秒4文字のアーティスト

 ジャン=リュック・ゴダール監督の数々の映画やウォン・カーウァイ監督の「欲望の翼」(1990年)などの字幕を手がけた寺尾次郎氏が6日朝、胃がんでこの世を去った。62歳だった。葬儀は親族と関係者のみで行われた。

 寺尾氏は慶応大学時代からベーシストとして活躍し、佐野元春のバックレーン元春セクションや、山下達郎らと「シュガー・ベイブ」に参加。やがて活躍の場を映画界へと移し、字幕翻訳家として活躍することに。

 字幕を手がけた映画の数は、フランスでは4月に公開された「Taxi5」まで200本を超える。寺尾氏が字幕を手がけたフランス映画は「髪結いの亭主」(90年)のように、日本で本国以上のヒットを記録するという現象も引き起こした。

 1997年11月にル・シネマ(東京都渋谷区)で公開され、ミニシアター空前の9カ月のロングランとなった「ポネット」も寺尾氏の字幕だ。

 監督のジャック・ドワイヨン氏は「寺尾氏がこの世を去ることは、あまりにも悲しいことです。私の『ポネット』や『ラ・ピラート』(1984年)は寺尾氏の字幕のおかげで、多くの人の感動を呼び起こしました。彼の美しい字幕なくして私の映画は、日本で理解され、愛されることはありませんでした」としのぶ。

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