2019/01/22 17:00

「冬」「雪」といえば高倉健 魅力満載シリーズ開幕!――春日太一の木曜邦画劇場

1965年作品(92分)/東映/2800円(税抜)/レンタルあり
1965年作品(92分)/東映/2800円(税抜)/レンタルあり

 各地で大雪が降るなど、冬の寒さが本格化してきた。

 旧作邦画で「冬」「雪」といえば、やはり高倉健だ。そのくらい、冬を舞台に雪の中にたたずむイメージが強い。そこでしばらくは、「高倉健=雪」という組み合わせの端緒となった「網走番外地」シリーズを取り上げていく。

 高倉健主演=石井輝男監督のコンビが東映東京撮影所で作ってきた一連の作品は、一九六〇年代後半の日本映画において毎年のように興行収入トップ5に複数作品ランクインするほどの人気があったが、どの作品もそれぞれにそれだけの魅力が溢れている。

 まず今回は一作目となる『網走番外地』。

 基本的にこのシリーズは高倉健扮する橘真一が主人公であることと、彼が網走刑務所に収監されていることが共通するテーマになっている。が、後のシリーズ作品は出所後の橘の活躍がメインになっているのに対し、本作はほぼ全編が刑務所内で展開される。

 橘、大槻(田中邦衛)、権田(南原宏治)、夏目(待田京介)、鬼寅(嵐寛寿郎)ら服役囚たちが収監されるために網走駅に降り立つところから物語は始まる。威勢と気風がいい橘、口から出まかせの大槻、スケコマシの夏目、橘にやたら突っかかる権田、そして何か曰くありげな鬼寅……。冒頭から既にそれぞれのキャラクターが際立っており、そんな彼らの群像劇として話は進んでいくものだから、刑務所での彼らの姿を眺めているだけで楽しくてたまらない。

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