2019/02/05 17:00

ノーベル文学賞を受賞した小説家夫婦にはある秘密が……「天才作家の妻 ー40年目の真実」を採点!

©META FILM LONDON LIMITED 2017
©META FILM LONDON LIMITED 2017

〈あらすじ〉

小説家ジョゼフ・キャッスルマン(ジョナサン・プライス)と妻ジョーン(グレン・クローズ)のもとに、ノーベル文学賞受賞の吉報が届き、2人は授賞式が行われるストックホルムを訪れる。ジョゼフの経歴に疑惑を抱く記者のナサニエル(クリスチャン・スレーター)から、ジョーンは夫と自分の“秘密”について問いかけられて動揺する。ジョーンは文才に恵まれていたが、ある理由で小説家になる夢を諦め、夫の成功を支えてきたのだった。晴れ舞台に浮かれるジョゼフの失言や浮気癖が引き金となり、ジョーンが押し殺してきた不満や怒りが噴出し始めるなかで、授賞式が始まる。

〈解説〉

夫婦の危機を描く心理サスペンス。ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞歴を持つビョルン・ルンゲ監督作。第76回ゴールデン・グローブ賞主演女優賞受賞作。101分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆実は思慮浅くお調子者の夫。それを苦々しく思いながら、もはや諦観の域に達している妻。G・クローズの演技を堪能。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆「秘密協定」の解釈がずれはじめるあたりから話にコクが出てくる。心を食い荒らされたG・クロースの屈折芝居はさすが。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆可笑しいが強烈にシニカル。結末、ノートにサインしないのは原作とは違うらしい。監督が、妻の奥床しさを求めたか。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆ミューズ=奴隷説。時代は変わる。こうして「知的な男性」の化けの皮が剥がされていくのだろう。C・スレーターも◎。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆J・プライスの執拗に迫る演技がG・クローズをより引き立て深遠に。偉人の影の天才。妥協と裏切りの結婚の肖像画。

INFORMATION

「天才作家の妻 ー40年目の真実」(スウェーデン、米、英)
新宿ピカデリーほか全国公開中
監督:ビョルン・ルンゲ
原作:メグ ウォリッツァー「 天才作家の妻 40年目の真実 (ハーパーBOOKS)  」(ハーパーコリンズ・ ジャパン刊)
出演:グレン・クローズ、ジョナサン・プライス、クリスチャン・スレイター、マックス・アイアンズ ほか
http://ten-tsuma.jp/

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年2月7日号)



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