2019/02/26 17:00

「爆発」そして「静謐」へ 見事、丹波の芝居の緩急!――春日太一の木曜邦画劇場

1976年作品(181分)/東宝/2500円(税抜)/レンタルあり
1976年作品(181分)/東宝/2500円(税抜)/レンタルあり

  前回 に引き続き、丹波哲郎を「名優」として再評価する。

 丹波の名演技といえば、捜査を通して知った父子の哀しい宿命を報告した『砂の器』の会議シーン、沈みゆく日本列島から一人でも多くの国民が脱出できるよう世界中に訴えかけた『日本沈没』での国会演説といった、「たぎってくる感情を必死に抑えながら語りかける」芝居が印象的だ。

 一方で、その感情が抑えきれず爆発してしまう芝居もたまにあり、これがまたいい。一向に戦果が上がらず戦死者ばかりが増える状況に業を煮やして、自ら前線に乗り込んで将校たちを怒鳴りつけた、『二百三高地』での児玉源太郎役などはその最たるところ。

 そして今回取り上げる『不毛地帯』では、「抑える丹波」と「爆発する丹波」双方の芝居を味わうことができる。

 主人公の壱岐(仲代達矢)は、戦時中に満州に駐屯していたことからソ連に捕まる。十一年のシベリア抑留を経て帰国すると、商事会社に嘱託として招かれ商社マンとして活躍、やがて、防衛庁が購入するアメリカ戦闘機の売り込み競争に巻き込まれていく。

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