2019/03/05 17:00

複数の「人物像」演じ分け 丹波が戦場地獄を体現!――春日太一の木曜邦画劇場

1972年作品(97分)/東宝/レンタルあり(VHS)/Amazon Prime配信あり
1972年作品(97分)/東宝/レンタルあり(VHS)/Amazon Prime配信あり

 丹波哲郎は、出演する作品選びの基準について次の三通りに区分していたという。

 一つは「カネ篇」。出演料の良さやコストパフォーマンスを理由にした出演。二つ目は「義理篇」。仲の良い監督やお世話になっている人の頼みで(時には出演料が安くとも)出る場合。「セリフを全く覚えてこない」「よく遅刻する」「違う作品のスタジオにそうと気づかずに入って、ずっと雑談している」などの丹波の豪快かついい加減な武勇伝の数々は、たいていこうした作品の出演時によるものだ。

 ただ、丹波にはもう一つの基準があった。それが「芸術篇」。「役者としてこの作品は出たい/この役は演じたい」という、表現者としての意識による出演である。こうした「芸術篇」の場合、セリフは事前にバッチリ完璧に入れて、役作りなどの準備も入念に行ってきた。

 今回取り上げる『軍旗はためく下に』は、「芸術篇」の最たるところ。セリフを覚えるどころか、事前に入念に台本を読み込んで理解していないと演じ切れない、困難な役どころに挑戦している。

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