2019/03/18 17:00

人間や社会暗部を抉る故佐藤純彌デビュー作!――春日太一の木曜邦画劇場

1963年作品(99分)/東映/2800円(税抜)/レンタルあり
1963年作品(99分)/東映/2800円(税抜)/レンタルあり

 先日、佐藤純彌監督が亡くなった。『人間の証明』『野性の証明』『植村直己物語』『敦煌』『おろしや国酔夢譚』など超大作を数多く撮ってきた監督として知られているが、若手時代は人間や社会の暗部をリアルにえぐり出すダークな社会派映画を得意としていた。

 今回取り上げる監督デビュー作から既にその作風は開花している。なにせタイトルからして『陸軍残虐物語』。その名の通り、帝国陸軍の「残虐」な姿が徹底的に描かれている。

 舞台となるのは、戦況が悪化していた一九四四年の陸軍兵営。軍曹の亀岡(西村晃)を殺害した犬丸(三國連太郎)と鈴木(中村賀津雄)、二人の兵士が脱走するところから物語は始まる。故郷にたどりついたものの顔を出せずに身を隠し続ける犬丸と、早々に捕まって懲罰を受ける鈴木。この二人をはじめ、事件に関わった人たちの回想を通して、軍曹殺害に至るまでの経緯が綴られていく。そこに映し出されるのは、この世の地獄といえる軍隊生活だった。

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