2019/03/25 17:00

佐藤純彌が反権力の砦で撮影、社会派ヤクザ映画!――春日太一の木曜邦画劇場

1967年作品(90分)/東映/4500円(税抜)/レンタルあり
1967年作品(90分)/東映/4500円(税抜)/レンタルあり

 東映は東西に二つの撮影所を今でも有している、日本でただ一つの映画会社だ。

 西は京都の太秦にあり、東は東京の大泉にある。そして、かつては双方で撮られる映画の作風は大きく異なっていた。太秦ではマキノ雅弘・光雄兄弟やその異母兄弟である松田定次といった、時代劇を戦前から撮ってきたマキノ一族が礎を作った影響で、いかに観客に楽しんでもらうかを第一に作ってきた。

 一方の大泉はその正反対。戦後になってアメリカ主導のレッドパージ(共産主義者追放)により各社を追われた今井正、家城巳代治といった左翼系の監督たちを招き入れた影響で、現代的な社会派作品が主流となった。前回述べたように、先日亡くなった佐藤純彌監督の若手時代に人間の暗部をえぐる社会派作品が多かったのは、当人の作家性だけでなく、若手時代を過ごした大泉の、撮影所自体のこうした反権力の土壌も影響していたのである。

 今回取り上げる佐藤監督の『続組織暴力』も、大泉作品ならではの一本だ。

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