2019/04/19 11:00

フランスの女性監督が放つ不穏で官能的なSFホラー

――実は本作を見ていて、リドリー・スコット監督の『オデッセイ』(2015年)を思い浮かべたのです。ロバート・パティンソンたちが宇宙船のなかで野菜を育ててそれを食料にするシーンと、『オデッセイ』でマット・デイモンがじゃがいもを栽培するシーンを重ね合わせてしまったのですが、監督にとって、そうした既存の映画のイメージの影響はないということでしょうか?

クレール・ドゥニ もちろんその映画のことをまったく考えなかったわけではありません。けれど私たちの映画のシナリオの方が、リドリー・スコットの映画よりも先にできあがっていました。リドリー・スコットの映画の舞台は、火星のコロニーです。そこではどうやって生きるか考えなければいけませんから、野菜をつくったりするのは当然です。

 一方、私たちの脚本のほうは、古くからある考え方、私が科学書のなかで読んだ考えに基づいています。私の映画が描くのは、火星よりも遥か遠い太陽系の外。こんなに遠いところに行くと、人間は何か庭園のようなものを再現しないと狂ってしまうと科学書には書いてありました。長い宇宙での旅においては、すべてがリサイクルされてしまい新しく生えてくるものはない。そういう状態では人生を構築することが不可能になる。ですから何か地球のルーツを思わせるもの、たとえば庭園をつくりだすことが必要なのです。実際に、70年代の『サイレント・ランニング』(ダグラス・トランブル、1972年)というアメリカ映画のなかで、そうした描写が出てきます。

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