2019/06/11 17:00

知性と狂気を併せ持つ眼 夏八木勲の悪役は恐い!――春日太一の木曜邦画劇場

1974年作品(88分)/松竹/2800円(税抜)/レンタルあり
1974年作品(88分)/松竹/2800円(税抜)/レンタルあり

 今回も引き続き、七回忌となる夏八木勲の特集である。

 厳(いか)つい面相に隆々たる肉体、そして知性と狂気を併せ持つギラギラしつつも鋭い眼差し――そうした夏八木の魅力は、人間としての頼もしさを役柄に与えてきた。が、それだけに悪役を演じると厄介なことになる。その特徴のまま敵に回るため、強大な相手として映し出されるからだ。

 だからこそ、夏八木が悪役で出てくる作品には、いつもスリリングな迫力がもたらされることになるのである。

 今回取り上げる時代劇『必殺仕掛人 春雪仕掛針』は、夏八木の悪役としての恐ろしさを堪能できる一本である。

 表では鍼医者として勤(いそ)しみながら、裏では同じ針を使って人を殺して金を受け取る――。そんな「仕掛人」藤枝梅安(緒形拳)の活躍を描いた、池波正太郎原作の人気テレビシリーズの映画化作品だ。

 通常は元締の半右衛門(山村聰)から依頼を受けて梅安がターゲットに迫っていく様が描かれるのだが、本作はそこが異なっている。ここでの梅安はむしろ狙われる側にいるといえる。そして、梅安を罠にかけて危機に陥れるのが、夏八木の演じる盗賊・勝四郎。

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