2019/06/18 17:00

吹雪の中、行者・夏八木 劔岳の化身の如き威容!――春日太一の木曜邦画劇場

2008年作品(139分)/フジテレビジョン/2856円(税抜)/レンタルあり
2008年作品(139分)/フジテレビジョン/2856円(税抜)/レンタルあり

 先日、個人的な取材で富山に行った。宿泊したのは安いビジネスホテルだったのだが、なんとその窓からは立山連峰が一望できた。そして、その端にひときわ高くそびえる山があった。劔岳(つるぎだけ)である。

 その威容を眺めながら、ふと思った。ああ、ここに夏八木勲がいたんだなあ――。

 というわけで夏八木勲七回忌特集の最後となる今回は『劔岳 点の記』を取り上げる。

 舞台は明治時代。測量のための国家プロジェクトとして公式には未踏峰だった劔岳の登頂に挑んだ人々の苦難が描かれている。しかも、撮影は実際の劔岳で行われた。

 そのため、標高三千メートルの切り立った岩稜帯が続く国内有数の難所に当時の装備のまま登ろうとする俳優たちの姿は、圧巻の迫力。息を飲む大スペクタクルの映像が連続するため――物語自体は平板なのだが――それが気にならないほどにハラハラしながら画面に見入ってしまう。

 ただ、公開時に映画館で観終えた時に心に刻まれていたのは、なんといっても夏八木。短い登場シーンであるにもかかわらず、大スクリーンに映し出される劔岳の威容も、命がけの撮影に臨んだ俳優たちも食ってしまうほどの、圧倒的な存在感を見せつけていた。

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