2019/06/25 17:00

愛する人の突然の喪失から再生する姿を描く 「アマンダと僕」を採点!

© 2018 NORD-OUEST FILMS - ARTE FRANCE CINEMA
© 2018 NORD-OUEST FILMS - ARTE FRANCE CINEMA

〈あらすじ〉

ある夏の日、24歳の青年ダヴィッド(ヴァンサン・ラコスト)は、パリにやってきたばかりのレナ(ステイシー・マーティン)と出会い恋に落ちる。穏やかで幸せな生活を送っていたが、無差別テロにより、姉のサンドリーヌが帰らぬ人になってしまう。レナも右腕を負傷し、退院後にダヴィッドに別れを告げ、故郷に戻ってしまう。ダヴィッドは悲しみに暮れながらも、身寄りをなくした7歳の姪アマンダ(イゾール・ミュルトリエ)の世話を引き受ける。次第に自分を取り戻したダヴィッドは、ある決意をし、レナに会いに行く。

〈解説〉

青年と少女が愛する人の突然の喪失から再生する姿を描く。第31回東京国際映画祭でグランプリと最優秀脚本賞をW受賞。監督・脚本は『サマーフィーリング』の公開が控えるミカエル・アース。107分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆テロに対する最上の武器は「日常」への不屈の意志だと気づかされる。サラリとしながら丹念な心理描写。ラストも愉しい。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆こんなに綺麗なパリなのに、と悩ませる作劇は必要か。この技術があれば、ロメール風の日常描写だけで押せたろうに。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆人前で泣く男は苦手だが「僕」の必死さが切実で肩を抱きたくなった。育児をどうする、世間よ、社会よ、という物語。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆作風は良質のフランス映画の伝統に則ったもの。そこにテロの主題が持ち込まれた衝撃。時代の残酷な変化を痛感する。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆喪に服した哀しみと太陽に照射された日常の至福。監督の色遣い、心拍にも似たギターの音色、天才少女の表情に釘付け。

INFORMATION

「アマンダと僕」(仏)
6月22日(土)より、シネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国順次公開
監督・脚本:ミカエル・アース
出演者:ヴァンサン・ラコスト、イゾール・ミュルトリエ、ステイシー・マーティン、オフェリア・コルブ ほか
http://www.bitters.co.jp/amanda/

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年6月27日号)



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