2019/07/01 17:00

冷戦下のポーランドを舞台にしたラブストーリー 「COLD WAR あの歌、2つの心」を採点!

〈あらすじ〉

1949年、冷戦下のポーランドで、国立の音楽舞踊団の立ち上げにあたり、養成所の生徒を選抜するオーディションが開催された。審査員のピアニストのヴィクトル(トマシュ・コット)は、美しく大人びたズーラ(ヨアンナ・クーリク)にひと目で心を奪われ、2人は激しい恋に落ちる。52年、ヴィクトルはパリへの亡命を決意するが、約束の場所にズーラは現れず、ヴィクトルは1人でパリに渡る。幾度かのすれ違いを経た2人は、57年からパリで一緒に暮らし始めるが、ズーラは突然ポーランドへ帰ってしまう。彼女の後を追って故国へ戻ったヴィクトルを、過酷な運命が待ち受けていた。

〈解説〉

『イーダ』のパヴェウ・パヴリコフスキ監督が、民族音楽やジャズを交えて描くモノクロームのラブストーリー。第71回カンヌ国際映画祭監督賞受賞作。88分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆時代に翻弄される男女の腐れ縁じみた関係に成瀬監督『浮雲』を連想。主演の男女の演技や風貌も味わい深く胸にしみる。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★★技も心もある映画。端正な構図と、余韻を繰り上げる大胆な編集。痛切なハートブレイクが、地熱のように湧き上がる。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆不機嫌なズーラの、妖艶な眼差しがハートを射抜く。悲恋を承知で見たが、もっと悪魔のような女でいてほしかった。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★★激動の政治と個の情念が濃厚に絡み圧巻。色獣の壮絶で魅せる主演女優はスラブのS・ヨハンソンか、往年の若尾文子ばり。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★★冷戦のヒリヒリした感覚。襞の奥をなぞり呼び鈴を押す様な、封印した欲情を蘇らせるファムファタールの誕生を目撃。

INFORMATION

「COLD WAR あの歌、2つの心」(ポーランド、英、仏)
6月28日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
監督:パヴェウ・パヴリコフスキ
脚本:パヴェウ・パヴリコフスキ、ヤヌシュ・グウォヴァツキ
出演者:ヨアンナ・クーリク、トマシュ・コット、アガタ・クレシャ、ボリス・シィツ、ジャンヌ・バリバール、セドリック・カーン ほか
https://coldwar-movie.jp/

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年7月4日号)



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