2019/07/02 17:00

政府の不正がリアルと話題 東京新聞・望月衣塑子記者原案の映画「新聞記者」を採点!

©2019『新聞記者』フィルムパートナーズ
©2019『新聞記者』フィルムパートナーズ

〈あらすじ〉

東都新聞社会部の若手記者・吉岡エリカ(シム・ウンギョン)のもとに、「医療系大学の新設」に関する極秘文書が匿名ファックスで届く。認可先がなぜか文科省ではなく内閣府になっており、吉岡は真相を突き止めるべく、取材を開始する。一方、内閣情報調査室で働くエリート官僚の杉原拓海(松坂桃李)は、「国民に尽くす」という信念とは裏腹に、現政権を維持するための世論コントロールを任され、葛藤を抱えていた。久々に再会した外務省時代の元上司・神崎が、その数日後に自殺し、杉原は葬儀で吉岡と出会う。神崎の死の理由を追う2人は、官邸が強引に進めている驚愕の計画を知る。

〈解説〉

東京新聞の望月衣塑子記者の同名ベストセラーを原案に、新聞社と官邸の裏側に迫る社会派ドラマ。監督は『デイアンドナイト』の藤井道人。113分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆記者役のシム・ウンギョンは日本語セリフも演技も見事だし、官僚役の松坂も懸命の演技だが、“巨悪”の実体が抽象的。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆張り詰め方や根の詰め方に、若々しさとひたむきさがある。ただ、告発の仕方がやや図式的で、語りの詰めが物足りない。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆内閣情報調査室が、官邸からの指示で何でもやるという展開がリアル。官邸の思惑に飲み込まれる現実の出来事を連想。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆巨悪に挑む真っ当な社会派エンタメ。描写に生硬さは目立つが、今の日本映画の突破口になることを期待。ラストも秀逸。

  • 洞口依子(女優)

    ★★☆☆☆『スポットライト』のレイチェル・マクアダムスばりな女優魂を持つ蒼井優的配役を妄想。映画なのでもっとメタでも。

INFORMATION

「新聞記者」(『新聞記者』フィルムパートナーズ)
6月28日(金)より新宿ピカデリー、イオンシネマほか全国ロードショー
監督:藤井道人
出演者:シム・ウンギョン、松坂桃李、本田翼、岡山天音 ほか
https://shimbunkisha.jp/

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年7月4日号)



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