2019/07/16 17:00

バレリーナを夢見るトランスジェンダーの少女を描く 「Girl/ガール」を採点!

© Menuet 2018
© Menuet 2018

〈あらすじ〉

バレリーナを目指す15歳のララ(ビクトール・ポルスター)は、血の滲むような努力をした結果、難関のバレエ学校への試験編入を認められる。全力でララをサポートする父マティアス(アリエ・ワルトアルテ)と6歳の弟ミロと共に、新天地での生活をスタートさせ、いっそうレッスンに打ち込むが、トランスジェンダーのララはいくつもの悩みを抱えていた。慣れないトゥシューズによるつま先の痛み、頭角を現し始めたララに嫉妬するクラスメイトからのいじめ、ホルモン療法の効果が出ないことへの焦りなどが原因で、ララは追い込まれ、精神のバランスを崩していく。

〈解説〉

ルーカス・ドン監督の長編デビュー作。トランスジェンダーの主人公が夢を叶えるためにもがく姿を描く。第71回カンヌ国際映画祭で新人監督賞と最優秀演技賞を受賞した。105分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆主人公は美しく才能も豊か。父親は愛情深く献身的に支えている。それでもなお、あのラスト? 共感するのは難しい。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆緊密な語りで観客を巻き込むが、苦痛の描写に力が入りすぎたのは「デリカシー」の解釈が浅い。緩いボールも欲しかった。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆女としての仕事にも家族の理解にも、医療の対応にも恵まれたTGのララが、男としての己の体と向き合う苦悩が鮮烈。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆瑞々しさと痛々しさが質実にせめぎ合う。共感の回路を広げ、青春映画のスタンダードを拡張しようとする意志に打たれた。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★☆☆甘く硬い桃を連想する“少女”の成長をバレエ描写で高精度に捉える。トゥを履きポワントを踊るララの姿に見惚れた。

INFORMATION

「Girl/ガール」(ベルギー)
新宿武蔵野館ほか全国順次上映中
監督・脚本:ルーカス・ドン
出演:ビクトール・ポルスター、アリエ・ワルトアルテ ほか
http://girl-movie.com/

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年7月18日号)



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