2019/07/16 17:00

篠田正浩のヤクザ映画はカッコよくて面白いぞ!――春日太一の木曜邦画劇場

1964年作品(96分)/松竹/2800円(税抜)/レンタルあり
1964年作品(96分)/松竹/2800円(税抜)/レンタルあり

 篠田正浩監督は、今年で八十八歳。米寿となる。それを記念してこの七月二十七日から、大阪の映画館「シネ・ヌーヴォ」にて特集上映が組まれることになった。

 そこで本連載でも、それに合わせてしばらくは篠田監督作品を取り上げていきたい。

 まず今回は『乾いた花』。若い頃の篠田の代表作の一つとされる映画だ。

 一九五〇年代末から六〇年代前半にかけ、篠田は大島渚や吉田喜重といった同僚監督たちと並んで「松竹ヌーベルバーグ」と呼ばれる運動に身を投じる。そして、社会的・政治的なメッセージ性や前衛的な演出を前面に出した作品群を生み出していた。

 ただ、他の監督の作品に比べて、篠田監督には際立った特徴がある。篠田作品は大島や吉田と同じく、強いメッセージ性や前衛性を帯びている。だが、それだけではない。どこか難解な彼らに比べて設定や展開は実に分かりやすく、エンターテイメント性に富んでいるのだ。そのため、製作当時の時代の空気から離れた現代の観客からしても、素直に楽しめる作りになっている。

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