2019/07/21 11:00

賛否両論の映画「新聞記者」が悪い意味で虚実ないまぜだった件

主人公の新聞記者を演じたシム・ウンギョン ©getty
主人公の新聞記者を演じたシム・ウンギョン ©getty

 筆者のSNS上で、映画「新聞記者」が話題になっていた。色々な意味で。

 Twitterを検索してみると、やはり2つの世界が広がっていた。現政権と絡めて権力とメディアの葛藤を描いた作品として称賛する人、物語の根幹を成す設定に否定的な意見を出す人などなど、意見は真っ二つに割れていた。

 これを見て筆者は「あ、これ絶対面白いヤツだ」と勝手に決めつけた。映画そのものより現象が。こうなったら、映画も見てみるべきだろう。筆者は映画館に向かった。これはその一部始終、つまり「新聞記者」の映画評になる。

 なお、本稿においては、その性質上映画「新聞記者」の核心部分を含むネタバレが多数登場する。あらかじめその点をご承知の上、この先を読むかどうかご判断頂きたい。

物語が始まる前から驚かされる

 筆者は特に映画の前情報も調べず、映画館に向かった。上映されていたのは比較的小さいスクリーンだったものの、座席の半数は中高年の男女で埋まっていて、平日上映の、それも社会派の映画としてはかなり健闘している部類に入ると思う。予告の長さにブツブツ文句を言っている隣の老齢男性を気にしつつ、映画が始まった。

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