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2019/11/18 17:00

テロリストと人質、彼らはなぜ心を通わせたのか 「ベル・カント とらわれのアリア」を採点!

© 2017 BC Pictures LLC All rights reserved.
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〈あらすじ〉

日本人実業家のホソカワ(渡辺謙)と通訳のゲン(加瀬亮)は、南米某国の副大統領邸に招かれた。ホソカワの会社の工場誘致を目論む政府が、彼が敬愛するソプラノ歌手のサロンコンサートを企画したのだ。ロクサーヌ・コス(ジュリアン・ムーア)がVIPたちを前に歌い出すと、武装したテロリストたちの襲撃を受け、邸宅が占拠されてしまう。彼らは収監中の同志の釈放を求めるが、政府との交渉は平行線が続く。貧しく教育を受ける機会のなかったテロリストたちは、教養に溢れた人質たちから歌や語学を教わり、両者の間に親子や師弟のような絆が芽生え始めるが……。

〈解説〉

1996年のペルー日本大使公邸占拠事件に着想を得た、アン・パチェットのベストセラー小説を映画化。テロリストと人質たちの心の交流を描く。監督・脚本は『アバウト・ア・ボーイ』のポール・ワイツ。101分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆日米の大物スター共演だが、テロリスト達の描写が少ないせいか、緊迫感に乏しい。“歌の力”や2件の恋も引き立たず。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★☆☆☆設定が粗く、話が予定調和。語りと情感がメロドラマ的で、加瀬亮のマルチリンガル芝居が生きてこない。劇伴も煩わしい。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆ロクサーヌの歌声は心に潤いを与えテロリストは貧しさの中で生きる庶民としか思えず。政府の振りかざす正義に虫唾が。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★☆☆分断を主題にした一幕物に近い展開に融和の祈りを込める。やや生煮えで素材の硬さが残るが、企画の努力はうかがえる。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★☆☆加瀬亮の語学スキルに敬服。テロリストと人質。タブーと色恋を点と線で結ぶなら松本清張作品ばりのスリルも欲しい。

INFORMATION

「ベル・カント とらわれのアリア」(米)
11月15日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
http://belcanto-movie.jp/

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年11月21日号)



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