2017/06/20 17:00

無類の魅力で敵も味方に、勝新の本領発揮時代劇!――春日太一の木曜邦画劇場

1972年作品(108分)/ 東宝/ VHSのみ/ アマゾンプライムなど配信あり
1972年作品(108分)/ 東宝/ VHSのみ/ アマゾンプライムなど配信あり

 この六月は、勝新太郎の死去から丸二十年にあたる。

「豪快な映画スター」というパブリックイメージの定着している勝だが、筆者が今から七年前に評伝『天才 勝新太郎』を刊行した際は映画製作者としての一面に着目、自らの映画作りの理想に囚われるあまり挫折していった様を描いた。そのため、「こういう姿も知ってほしい」という想いが強くなり過ぎて、その後に勝を語る際はどうしても「実は繊細な男」という視点からになっていた。結果、パブリックイメージ的な側面を語るのは避けてしまいがちだった。

 だが、そもそも筆者が勝に惹かれていったキッカケは、画面狭しと暴れまわる、そのエネルギッシュな姿だった。これを語らないのは、どこか窮屈さがあった気がしていた。そこで、この二十周年を機に原点回帰してみようと思う。

 今回取り上げる『御用牙』は、豪快な暴れん坊としての勝の魅力が満ち溢れた作品だ。

 勝が演じるのは江戸北町の同心・板見半蔵。とにかく正義感の強い一本気な男で、奉行だろうが与力だろうが、納得のいかないことには正面を切ってくってかかる。「じゃかあしいや!」「やれるもんならやってみろ!」勝ならではの切れ味の良い口跡が活かされた、豪傑キャラクターだ。

今日の運勢

おひつじ座

全体運

身勝手にふるまってしまいそう。しばられたくなくても、場の調...もっと見る >