2017/07/02 11:00

わずか4回で終了は惜しい!『怪獣倶楽部』――亀和田武「テレビ健康診断」

懐かしの怪獣たち、右端がメトロン星人 ©時事通信フォト
懐かしの怪獣たち、右端がメトロン星人 ©時事通信フォト

 深夜にテレビをザッピングしていたら、画面に目が釘づけになった。いかにも昭和なブラウンの色調の喫茶店で、熱く議論を交わす青年の隣には、怪獣がちょこんと座る。

 メトロン星人だ。一九六七年秋に放映された『ウルトラセブン』第八話の「狙われた街」に登場した宇宙人だ。

 喫茶店で怪獣ドラマを語る七人の青年は、マニア誌「怪獣倶楽部」の同人だ。舞台は一九七〇年代。ウルトラ怪獣を観て育った子どもが成長して、大学生になったころだから、七〇年代の半ばか。

 主人公のリョウタ(本郷奏多)は大学生だ。彼には、仲間に隠している秘密がある。女友達、ユリコ(馬場ふみか)の存在だ。メンバーは、最年長に違いない編集長(塚地武雅)から、怪獣エリートと一目おかれる高校生のカツオ(横浜流星)まで怪獣愛一筋で、恋愛は御法度だ。

 喫茶店を抜けだし、ユリコとの待ち合わせ場所に急ぐリョウタ。彼と一緒に手足をパタパタ揺らして走るメトロン星人の姿が、美少女に劣らず愛おしい。川面と土手とユリコとリョウタ、そしてメトロン星人の姿をオレンジ色に染めあげる夕景が、観る者を一瞬にして、ウルトラ世界に拉致してゆく。

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