2017/07/09 11:00

小島秀夫が観た『キングコング』

『キングコング:髑髏島の巨神』 ©2017 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.,LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS,LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC.ALL RIGHTS RESERVED
『キングコング:髑髏島の巨神』 ©2017 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.,LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS,LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC.ALL RIGHTS RESERVED

 ジョーダン・ボート=ロバーツ監督の『キングコング:髑髏島の巨神』は、これまで試みられてきたキングコング映画のリメイクでも、リブートでも、ましてや続編でもない傑作だった。映画のビジュアルイメージや表層は、『地獄の黙示録』と『キングコング』のミックスだが、実は大胆で野心的な、まったく新しい『キングコング』映画だった。この作品は、キングコング映画を成立させている条件を満たしていない。あえてその条件を外している。だからこそ、傑作になったのだ。

“驚きの現出”を目指した過去の名作たち

 初期の映画の原型は、アクションとテクノロジーによって成立していた。これは現在に至るまで変わっていない構造である。

 ジョルジュ・メリエスの『月世界旅行』がそうだったように、そもそも映画は誰も見たこともないものを見せるものだった。その驚きを現出させるために、常に最新のテクノロジーが使われる。一方で、キートンやチャップリンのように、生身の俳優によるアクションは、映画のストーリーテリングや驚きを見せるための柱だった(たとえば『マッドマックス:フューリーロード(怒りのデス・ロード)』は、最新のテクノロジーを駆使しながら、セリフも極力少なくし、アクション主体で物語を構成するという、映画の原型への回帰を志向した集大成的傑作だった)。

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