2017/07/16 11:00

『獣道』――桜庭一樹のシネマ桜吹雪

©third window films
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「あたしはあなたとはちがうのっ。孤独じゃない、孤高なの!……アーアーアーアァー!」と叫び、ぶっ壊れたように校庭に走りだしていくヒロインの姿に、主人公と一緒にこっちまで恋に落ちてしまった。いつかどこかで確かにあったような気がする青春の一コマ。てんでダメな大人たちと、居場所がないのに死ねない少年少女たち。そして走っても走ってもロクなもののない町。地方都市の路地裏は汚い獣道だ。

 亮太は中学生。ある日クラスに変な転校生、愛衣(あい)がやってきた。黒板に本名じゃなく「アナンダ」と書いて、「好きなものは神様です」と自己紹介してみせる愛衣。えー、なに、なにソレ!?

 彼女が気になるものの、ほどなく学校では見かけなくなる。と、高校生になって獣道で再会。こんどはなぜか金髪にジャージ姿の典型的ヤンキーに“擬態”していて……?

 物語は、モラトリアムを抱えながらも成長し、やがて大学に進学して田舎町を離れていく亮太と、居場所がなくて苦しみ悶え、夜の獣道を彷徨う愛衣の青春を追っていく。

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