2017/08/08 17:00

岡本喜八がやってのけた娯楽と反戦の融合映画!――春日太一の木曜邦画劇場

1959年作品(109分)/東宝/4500円(税抜)/レンタルあり
1959年作品(109分)/東宝/4500円(税抜)/レンタルあり

 一九五〇年代、日本では数多くの戦争映画が作られていたが、その大半は戦争の悲惨さ、理不尽さを正面から訴える社会派の反戦作品だった。当時はまだ敗戦の傷跡が生々しく残っており、しかも欧米におけるナチスのような明確に「悪」と位置づけできる相手と戦っていたわけではないので、ハリウッド映画的に戦争を娯楽映画の題材として描くことは難しかったのだ。

 そうした状況に風穴を開けたのが一九五九年、岡本喜八監督の『独立愚連隊』だった。岡本喜八は本作で、「暗く湿った」日本の戦争映画を「明るく乾いた」世界へと捉え直す。

 舞台となるのは、中国戦線の最前線の砦。そこでの人間模様の描き方がユニークだ。砦を守るのは「クズばかり集めた警備隊」こと「独立愚連隊」。彼らは戦闘そっちのけで、博打にあけくれていた。そして、酒を手に入れるため、平気で現地民と取引、手元の手榴弾と物々交換することもあった。その姿はいつも賑やかで楽しげでコミカル。悲壮感がまるでないのである。

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