2017/08/27 11:00

『いつも心はジャイアント』――桜庭一樹のシネマ桜吹雪

©2016 Garage Films SE. ALL RIGHTS RESERVED.
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 急に電気が消え、真っ暗になるような感じかな? それともきれいな自然の中を自由に飛ぶような気持ちか……?

 人生の終焉がどんなふうに訪れるのかを考えるたび、わたしはだいたいこの二つを連想してきた。でもこの映画を観終わったとき、恐らくヨハネス・ニホーム監督以外の誰も考えたことがなかっただろう、不可思議で神話的な死のイメージを前に、地になぎ倒された思いになった。

 舞台はスウェーデンのとある福祉施設。主人公のリカルドは頭部が変形する狭頭症という難病を持つ三十歳の青年だ。最近は相棒のローランドと、ペタンクという球技に没頭している。北欧選手権で優勝したら、生き別れの母親と再会できるはず、と信じているのだ。

 リカルドは病気のせいで視界が狭いことに苦労し、周囲の好奇の目にもさらされながら、練習に励む。ある日ローランドが言う。

「世界の中心に近づきたいんだ。不可能に思えたって解決策はある。他の方法がダメなら奇想天外で行け」

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身勝手にふるまってしまいそう。しばられたくなくても、場の調...もっと見る >