2017/08/29 07:00

『白い巨塔』の変遷にみる 日本の希薄化【前編】

©文藝春秋
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複雑にして単純

 あくまでも個人的な好き嫌いの話として聞いていただきたい。

 先日、ニューヨークに出張に行った際、帰りの飛行機の中でテレビドラマ『白い巨塔』の唐沢寿明版というのがあったのを知り、原作の続編に当たる第2部の11回分を一気に観ることができた(財前が教授になるまでの第1部は残念ながらなかった)。ニューヨーク→東京は14時間のフライトなので、全部観るのにちょうどよかった。

 山崎豊子の傑作長編社会派小説『白い巨塔』。ご存知の方も多いと思うが、「浪速大学」という国立大学の医学部を舞台に、同期生である2人の医師、財前五郎と里見脩二という対照的な人物の対立を通して、人と人の世の宿痾と矛盾をこってりと描く重厚なドラマである。

 財前は食道噴門癌の若き権威として自他ともに認める浪速大学医学部のエース。卓越した技量と実績に裏打ちされた自信。これ以上ないほど野心家でアクが強い性格。ギンギラギンにさり気ある男である。

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