2017/10/24 17:00

アフガン少女のラップに感動 映画「ソニータ」を採点!――シネマチャート

©Behrouz Badrouj
©Behrouz Badrouj

〈あらすじ〉

2016年サンダンス映画祭で、ワールドシネマ部門グランプリと観客賞をダブル受賞したドキュメンタリー。イランの首都テヘラン郊外に暮らしているソニータは、10歳の頃にタリバンから逃れたアフガン難民だ。不法移民の彼女は、子ども支援団体で教育を受けながら、有名なラッパーになることを夢見ている。母国に住む母親は兄の結納金9000ドルを得るために、16歳になったソニータを、因習通りに無理矢理知らない男性に嫁がせようとする。結婚したくないが、家族との関係を失いたくはないソニータが、女性が人前で歌うことが許されないイランで、夢を追い続ける姿を描く。また、ロクサレ・ガエム・マガミ監督が、同じ女性としてソニータを助けるべきか、ドキュメンタリー作家として距離を置くべきか、揺れ動く姿も映し出される。91分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆丁寧に撮られているので少女に同情的になるが、宗教の壁を思うと安易に同情できず。やっぱりアメリカが希望の地か。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆映画作家が観察者から協力者に踏み出した瞬間、リズムが異様な緊迫感をはらむ。避難所としてのアメリカはいまも必要。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆ソニータのラップに感動。娘が家にとって商品になる文化もリアル。監督がドキュメントの手法を逸脱するドキュメント。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆映画は人生や世界を変えるという希望。アフガンとイランの二重抑圧からの自己実現。久々に良きアメリカの光も見た。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆花嫁売買の実情は知ってはいてもラッパー少女を通じてみせるサスペンスフルな展開が上手い。詩を認める全ラッパー必見!

INFORMATION

「ソニータ」(スイス・独・イラン)
10月21日(土)より、アップリンク渋谷他にて公開
監督:ロクサレ・ガエム・マガミ
出演:ソニータ・アリザデ、ロクサレ・ガエム・マガミ ほか
http://unitedpeople.jp/sonita/

(「週刊文春」編集部)

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