2017/10/24 17:00

実直から狂気へと瞬時に変身、加藤剛の凄演技!――春日太一の木曜邦画劇場

1972年作品(89分)/東宝/2500円(税抜)/レンタルあり
1972年作品(89分)/東宝/2500円(税抜)/レンタルあり

 加藤剛は映画・テレビ・舞台を通して「正義と信念を貫き通す生真面目な男」を一貫して演じ続けてきた。

 ただ時折、そのイメージを逆手にとってキャスティングされることもあった。たとえば『影の車』『砂の器』といった松本清張原作の映画では、いかにも実直そうな加藤が演じているからこそ、「実は少年時代に過酷な経験をしていた」という過去の暴露が意外性をもって映し出されている。

 そして、今回取り上げる『子連れ狼 死に風に向う乳母車』もまた、加藤のキャラクターを巧みに使って意外性を生み出した作品である。

 本作は若山富三郎扮する拝一刀が幼い一子・大五郎と共に、刺客稼業を請負いながら放浪の旅を続ける、七〇年代初頭に大ヒットした時代劇シリーズの第三弾。加藤が演じる官兵衛は、特定の主家を持たずに参勤交代の度にさまざまな大名家の行列に人数合わせのために雇われる「渡り徒士(かち)」。ガラの悪い者が多い「渡り徒士」の中にあって、官兵衛はただ一人、決して輪に加わることなく凜としたたたずまいを貫いている。まさに、加藤にピッタリの役柄だ。

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