2018/02/05 17:00

被害者遺族の女性が巻き起こす波乱 「スリー・ビルボード」を採点!――シネマチャート

©2017 Twentieth Century Fox
©2017 Twentieth Century Fox

〈あらすじ〉

ミズーリ州の田舎町エビングの、寂れた道路沿いに並ぶ3枚の広告看板に、地元警察のウィロビー署長(ウディ・ハレルソン)を批判するメッセージが掲出された。7ヶ月前に、娘が何者かにレイプされた末に殺害されたミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)が、事件の捜査が一向に進まないことに業を煮やし、警察に宣戦布告したのだ。人格者のウィロビーを敬愛するディクソン巡査(サム・ロックウェル)や住民たちは広告に憤慨し、ミルドレッドを敵視し始める。嫌がらせや脅しを受けても一歩も引かず、捨て身で戦うミルドレッドだったが、孤立無援になっていく。そこに、容疑者と思しき男が出現する。

〈解説〉

脚本と監督は、『セブン・サイコパス』のマーティン・マクドナー。保守的な町に、被害者遺族の女性が波乱を巻き起こす、クライム・サスペンス。116分

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★★性善でも性悪でもない人物描写。平凡な町が急激に地獄の釜の蓋をあけたかのように。演者たちもみな味わい深い好演。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆謎解きに見せかけ、ダークな笑い経由で人の心の深層に降りていく。主演女優の台詞回しと男たちの揺らぎは味が深い。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★★悲しみや怒りの途方もない噴出の仕方に笑いつつ慰められた。この作品の魔力で他愛ない憂さや苛立ちは呆気なく消滅。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★★地獄の業火のごとき負の連鎖。そこに愛や赦しといった観念を放り込んで、鎮静の可能性を慎重に見定めようとしている。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆西部劇の父性を孕む母性像。F・マクドーマンド以外あり得ないハマり役。暴力、報復、炎、奇妙な冗談。音楽も最高。

INFORMATION

「スリー・ビルボード」(英、米)
全国公開中
脚本・監督・製作:マーティン・マクドナー
出演:フランシス・マクドーマンド、ウディ・ハレルソン、アビー・コーニッシュ、ジョン・ホークス ほか
http://www.foxmovies-jp.com/threebillboards/

(「週刊文春」編集部)

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