2018/02/27 17:00

箱入り娘のイメージから脱皮した岩下の成長作!――春日太一の木曜邦画劇場

1964年作品(163分)/松竹/2800円(税抜)/レンタルあり
1964年作品(163分)/松竹/2800円(税抜)/レンタルあり

 岩下志麻は今年で女優生活六十周年を迎える。それに合わせる形で、岩下の役者人生を筆者に語り尽くしていただいた新刊『美しく、狂おしく 岩下志麻の女優道』がこの二月二十六日に発売になる。

 ここで語られている映画や大河ドラマにおける役作りや、監督・共演者たちとの邂逅についての濃厚なエピソードの数々は、映画ファンにはたまらない一冊だろう。それだけでなく、映画に興味がない方にも、その壮絶な生きざまは普遍的な人間ドラマとして突き刺さるのではないか。

 そこで今週からは岩下の出演作品を立て続けに取り上げていきたい。今回は『五瓣の椿』。岩下にとって役者としての大きな転機になった作品だ。

 岩下の芝居には、狂気ともいえる恐ろしさが漂うことが多いが、一九五八年にデビューしてしばらくはおしとやかな少女・淑女役が多かった。それが六四年に本作と巡り合うことで、才能が開花する。

 舞台は天保年間の江戸。おしの(岩下)の母親(左幸子)は、病に苦しむ夫(加藤嘉)をないがしろにして男たちと情事を続けていた。父の死を契機に、おしのは復讐を決意、まずは母親、そしてその愛人たちを次々に殺害していく。

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