2018/03/20 07:00

楠木建が考える「本当に優れたノンフィクションの条件」

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概論が嫌い

 あくまでも個人的な好き嫌いの話として聞いていただきたい。

 読書の話を続ける。僕は「○○概論」とか「××入門」という手の本が好きではない。第一に、読んでいて単純に面白くない。中には面白く読ませる概説書とか入門書もあるのだが、滅多にお目にかからない。その目的からして、ある分野で必要な基礎知識を一通り紹介するという体裁になるので、中身がつるりと平面的になりがちだ。

 第二に、より重要な理由として、僕の読書の目的に合致していない。 前回 話したように、僕の好みはジャンルでいえば小説などのフィクションよりもノンフィクション、とくに人間と人間社会についてのノンフィクション。その目的は知識を得るというよりも、世の中の本質についての自分なりの理解を獲得することにある。人と人の世のもろもろについて「なるほど、そういうことか、面白いねえ……」と得心する。これが僕にとっての読書の醍醐味である。

「なるほど、そういうことか……」

 得心するとはどういうことか。僕の仕事である競争戦略の例で説明しよう。

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ゆったり気分でノンビリ過ごせそう。仕事はさっさと切り上げて...もっと見る >