2018/04/03 17:00

舞踊家・田中泯の剣士役 凄い殺気に心底脅えた!――春日太一の木曜邦画劇場

2002年作品(129分)/松竹/3800円(税抜)/レンタルあり
2002年作品(129分)/松竹/3800円(税抜)/レンタルあり

 なにを当たり前のことを――と思われるかもしれないが、映画はフィクションである。そのことが、時として見る側に安心感を与えることがある。

 劇中でどんな悲劇に遭ったとしても、恐ろしい人間が出てきたとしても、それはあくまでも役者の演じる作りごと。そう思えることで、心に救いがもたらされる。つまり「役者」とは、いま目の前の映像で起きていることがフィクションであることを保証している存在でもあるのだ。

 ただ、時としてその不文律が壊されることがある。それが「この人、役者なのか――。本当にそういう人なのではないか――」と思える瞬間。「プロの役者」でない者を配し、功を奏した際に生まれる現象だ。演技というオブラートのない、剥き出しになった身体が、ドキュメンタルな存在として目に飛び込んでくる。そして、そのことが観る者にとっての「保証」を奪い、生々しい迫力を生む。

 今回取り上げる『たそがれ清兵衛』における田中泯が、まさにそんな存在だった。

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