2018/05/01 17:00

清張、石井輝男、山岳遭難 好き要素「全部乗せ」だ!――春日太一の木曜邦画劇場

1961年作品(87分)/東宝/2500円(税抜)/レンタルあり
1961年作品(87分)/東宝/2500円(税抜)/レンタルあり

 先日、人間ドックの結果が出た。中性脂肪の値が大幅に増加していた。理由はよく分かる。食生活だ。ただでさえ運動不足な上に、よくラーメンを食べている。しかも、「全部乗せ」という言葉に弱い。チャーシュー、メンマ、卵、ネギ――。全て盛られているメニュー写真を見ると、胃もたれへの不安を抱えつつも欲求に負けてしまう。数値は、その当然の報いといえる。

 映画も、できれば「全部乗せ」がいい。今回取り上げる『黒い画集 ある遭難』がまさにそう。「原作・松本清張」「脚本・石井輝男」「テーマは山岳遭難」「ひたすら男臭い人物配置」「後味の悪いラスト」――筆者の大好きな要素がどっさり盛り込まれている作品だ。

 しかもありがたいことに、この「全部乗せ」はラーメンと異なり、それぞれ具材が調和して胃もたれの心配のないアッサリ仕立てになっている。石井輝男の脚本なので、『網走番外地』シリーズや異常性愛映画のようなコッテリ感を想像してしまうが、そうではない。一言で表すと、「前半と後半で同じ山に同じコースで計二回登る」それだけの話だ。

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