2018/05/28 17:00

ダニエル・デイ=ルイスの引退作 「ファントム・スレッド」を採点!

©2017 Phantom Thread, LLC All Rights Reserved
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〈あらすじ〉

1950年代、ロンドン。レイノルズ・ウッドコック(ダニエル・デイ=ルイス)は、社交界に多くの顧客を抱える、高級婦人服の天才的なオートクチュールの仕立て屋だ。姉・シリル(レスリー・マンヴィル)の勧めで別荘へ向かったレイノルズは、道中で立ち寄った田舎町のレストランでウエイトレスのアルマ(ヴィッキー・クリープス)と出会い、自分のドレスを引き立てる完璧な身体を持つ彼女を、新たなミューズとして迎え入れる。アルマはドレスにより自信と洗練を獲得し、レイノルズを愛するが、彼は彼女に無礼な態度を取り続ける。アルマが、朝食に微量の毒を混ぜ込んだことで、二人の力関係に変化が訪れる。

〈解説〉

『インヒアレント・ヴァイス』に続く、ポール・トーマス・アンダーソンの脚本・監督作。孤高を愛する初老の男と、愛を求める女のゆがんだ恋愛ドラマ。130分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆D・デイ=ルイスは役柄ぴったり。’50年代の高級ファッションのディテールに目を見張る。ヒロイン役にもう一味欲しい。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★★依存し合う男女が「無力という快楽」に溺れていく。関係の奥地を探り、肉体と感情の深いねじれを描いて、谷崎に近づく。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆完璧主義の仕立て屋が、老いた犬のように若い女に身を預ける。その被虐的な至福の眼差しは、デイ=ルイスだから☆。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★★痴話喧嘩の権力闘争に転がる壮絶版『マイ・フェア・レディ』。物として扱われた女子の反乱。天才監督の自画像も窺える。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆優しい音楽と共に縫い込まれ衣ずれの音までがゾクっとする衣裳。黒沢清的幽霊の糸。執拗に拘るデイ=ルイスは紙一重の域。

INFORMATION

「ファントム・スレッド」(米)
5月26日(土)シネスイッチ銀座ほか全国にて公開
監督・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン 
出演:ダニエル・デイ=ルイス、ヴィッキー・クリープス、レスリー・マンヴィル ほか
http://www.phantomthread.jp/

(「週刊文春」編集部)

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