2018/06/05 17:00

「情念の塊」寺島しのぶが己を解き放ち曝け出す!――春日太一の木曜邦画劇場

2003年作品(95分)/ハピネット/2267円(税抜)/レンタルあり
2003年作品(95分)/ハピネット/2267円(税抜)/レンタルあり

 先日、寺島しのぶにインタビューさせていただいた。

 基本的に筆者の取材は、階段をある程度昇り切ったベテランが対象で、そこからここまでの役者人生を俯瞰してもらう――という切り口だ。そのため、まだ昇り途中に思えるキャリアの役者たちは対象外としてきた。が、寺島だけは別だった。その芝居から今の日本の役者にはなかなかないギラつきを感じることができ、そのギラつきが年を経て薄れないうちに話をうかがっておきたかったからだ。

 そして、実際にお話をうかがってみたところ、期待以上に「情念の塊」ともいえる想いの籠った、今だからこその言葉をいただけたのだった。

 特に印象深かったのは、自身の出自に対する想いだ。父親は七代目尾上菊五郎、母親は富司純子。その環境で役者の道を選べば、どうしても両親の名前はついて回る。そこに対して抗い、あがき、もがき、それでもなお立ちはだかり続ける――寺島の語る言葉からは、そんな葛藤を強く感じ取ることができた。そして、その想いがマグマのように根底に熱く滾(たぎ)り、芝居においてのあのギラつきとして表れているように思われた。

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