2018/08/14 17:00

戦争犯罪が主題でも核は橋本忍の人間ドラマだ!――春日太一の木曜邦画劇場

1959年作品(113分)/東宝/4500円(税抜)/レンタルあり
1959年作品(113分)/東宝/4500円(税抜)/レンタルあり

 今回は『私は貝になりたい』を取り上げる。先日亡くなった橋本忍が脚本だけでなく自ら監督までした作品である。

 巨大な理不尽によって押し潰されていく無力な個人の悲劇。それが橋本の生涯描き続けてきた物語の基本構造だ。もちろん、本作もまた徹底してそれが貫かれている。

 物語は太平洋戦争中から始まる。主人公の豊松(フランキー堺)は妻(新珠三千代)と共に床屋を営んでいたが、召集令状により戦地へ送られる。ここから豊松の身に容赦なく理不尽が襲いかかる。

 敗戦により復員した豊松だったが、妻子と元通りの生活に戻ったかと思えた矢先、逮捕され軍事法廷にかけられる。実は戦地で上官の命令により、心ならずも敵捕虜を死なせてしまっており、その罪を問われて戦犯として裁かれることになったのだ。上官の命令は絶対。逆らうことなどできない――そんな豊松の弁明は通じず、絞首刑の判決を受けてしまう。妻は必死の助命嘆願を続けるが、願いは聞き入れられることはなかった。

今日の運勢

おひつじ座

全体運

頭を押さえつけられるような気分で、ややユウウツ。いつも通り...もっと見る >