2018/09/04 17:00

放蕩三昧の文豪を演じる津川雅彦の魅力たるや!――春日太一の木曜邦画劇場

1992年作品(116分)/オデッサ・エンタテインメント/3800円(税抜)/レンタルあり
1992年作品(116分)/オデッサ・エンタテインメント/3800円(税抜)/レンタルあり

 この夏、日本映画界に重要な足跡を遺してきたレジェンドたちの訃報が続いている。加藤剛、橋本忍に続いて、津川雅彦が亡くなってしまった。

 津川には二度、長時間の取材をさせていただいた。多くの名匠・名優との現場、当たり役でもある徳川家康論、代名詞ともいえる濡れ場の見せ方。その芸談は多岐にわたり、大いに盛り上がった。教養あふれる話の内容と、品格の漂うたたずまいに、心震えた。

 印象的だったのは、最初の取材の帰り際のこと。お見送りしようとしていたところ、急に振り返って「楽しかったね」と言うと、こちらにウィンク。その茶目っ気ある表情のチャーミングさたるや――。

 教養、品格、茶目っ気。そんな実際の津川に触れて思い浮かんだのが、今回取り上げる『濹東綺譚』だった。

 昭和初期の東京を舞台にした本作で、津川は原作者でもある文豪・永井荷風を演じているのだが、劇中での様が、取材での津川自身の姿とオーバーラップしてくるのだ。

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