2018/09/10 17:00

ソウル大学の学生が水責めの拷問による窒息死 「1987、ある闘いの真実」を採点!

©2017 CJ E&M CORPORATION, WOOJEUNG FILM ALL RIGHTS RESERVED
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〈あらすじ〉

1987年。軍事政権の圧政に対し、民主化を求めるデモが学生を中心に激化していた韓国で、ソウル大学の学生が警察の取り調べ中に死亡する。共産主義の撲滅を目指す治安本部のパク所長(キム・ユンソク)は、死体を早急に火葬してもみ消そうとするが、ソウル地検公安部長のチェ検事(ハ・ジョンウ)に阻まれる。司法解剖の結果は、水責めの拷問による窒息死だった。東亜日報が死因をスクープすると、警察はパク所長の部下2名を逮捕して事態の収束を図る一方で、国民をさらに激しく弾圧する。指名手配中の民主化運動のリーダー(ソル・ギョング)は、刑務所のハン看守(ユ・ヘジン)らの協力のもと、政権の闇を暴く決意をする。

〈解説〉

巨大権力に普通の人々が立ち向かった“韓国民主化闘争”の全貌に迫る社会派ドラマ。『ファイ 悪魔に育てられた少年』のチャン・ジュナン監督作。129分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆87年時点での韓国警察の粗雑さに、あらためて驚く。あれもこれもと話を盛り込み過ぎだが国民映画のスケール感はある。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆多数の人物と複数の出来事を捌こうとする熱意は買うが、感情表現と細部描写が粗い。秘密警察の嫌らしさはよくわかる。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆脱北者の恐ろしい記憶が生む正義感に震え上がった。「武器は真実だけ」の一言に民主化運動の必死さ懸命さを感じる。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆ベタをも呑み込むストロングスタイル。民衆の怒りを真っ直ぐ描きつつ、脱北者の警察幹部の怨念は図式をはみ出す迫力。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆徐々に潮を変えながら核心を突く。リレーを繋ぐように当時の恐怖政治を炙り出す韓国映画の重力。キム・テリが好演。

INFORMATION

『1987、ある闘いの真実』(韓)
9月8日(土)よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショー
監督:チャン・ジュナン
出演:キム・ユンソク、ハ・ジョンウ、ユ・ヘジン、キム・テリ ほか
http://1987arutatakai-movie.com/

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2018年9月13日号)

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