2018/09/18 17:00

90年前に撮影されたサモアの貴重な記録 「モアナ 南海の歓喜」を採点!

©2014 Bruce Posner-Sami van Ingen. Moana
©2014 Bruce Posner-Sami van Ingen. Moana

〈あらすじ〉

南太平洋サモア諸島では、人間が大自然の恩恵を受けながら生活していた。ルペンガ一家の長男モアナ(タアヴァレ・ウニ)と婚約者のファアンガセ(ファアンガセ・スアフィロ)は、結婚式の準備をしている。モアナが大人の男になるための通過儀礼である入れ墨の痛みを乗り越えると、盛大な結婚の祝宴が催される。

〈解説〉

ドキュメンタリー映画の祖と言われるロバート・フラハティ監督の、『極北のナヌーク』(1922年)に続く長編第2作。サモアのサヴァイイ島で、現地に伝わる生活や風習、儀礼の数々をフィルムに収めた、1926年公開の無声映画。50年後、監督の娘モニカ・フラハティが現地で録音した環境音や会話、音楽を付け加えて、サウンド版を完成させた。本作は、フラハティ監督の曾孫サミ・ヴァン・インヘン監督によるデジタル復元版。98分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★★100年近くも前の、南洋の島の暮らし。衣・食・住のすべてが過不足ないように思える。フラハティ家三代による貴重な記録。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆少々加工をしても、光と風を信じれば生活の根源に迫れるのか。島の力と一体化したときの映画は、文化人類学より強い。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆スナック菓子を齧るように、モアナの恋人が生きた小魚を口にする姿が艶っぽい。この美しい映像が1923年に撮影とは!

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆まさに「南」の心地良さ。世界を転写する映画初期の瑞々しさが音楽的に伝わる。お勉強以上の感動は確実。海亀に萌えた。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆南洋ポリネシアの暮らしと生きる術。詩的な字幕。無邪気で幸福な美の愛しさ。90年前の光の記憶、島の調べに陶酔。

INFORMATION

『モアナ 南海の歓喜』(米)
9月15日(土)より岩波ホールほか全国順次公開
監督:ロバート・フラハティ
共同監督:フランシス・H・フラハティ、モニカ・フラハティ
https://moana-sound.com/

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2018年9月20日号)

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