2018/09/25 17:00

表現力、想像力、資力で神話世界を完璧に構築!――春日太一の木曜邦画劇場

1959年作品(180分)/東宝/2500円(税抜)/レンタルあり
1959年作品(180分)/東宝/2500円(税抜)/レンタルあり

  前回 、実写版『火の鳥』を久しぶりに観て思ったのは、神話の時代を映像化することの大変さだった。

 セット、衣装、小道具――基本的に時代モノを撮る時は現代のあり物を流用できないため、なにかと新たに作る必要がある。それでも平安時代以降であれば、これまでの作品の撮影で使ったのを使い回したり、参考にすることはできる。が、この時代となると本当に全てをゼロから作らないといけないから多額の予算が必要になる。しかも、史実ですら解明されていないため、拠り所にするものがない。

 そのために、実写で描くにはかなりハードルが高くなり、ディテールなどの描写に困難が生じ、作品としてのリアリティが弱くなってしまう。『火の鳥』を観ていて、そんなことをつくづく思い知らされた。

 ただ、逆に考えると。その世界を綿密に構築できるだけの表現力と想像力と予算があれば、「ゼロから構築する」ということは一転して短所ではなく長所になりうるとも言えないだろうか。「ゼロ」故に作り手は自由自在なエンターテイメントを展開できるからだ。

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