2018/10/16 17:00

名優たちが仰ぎ見る名優 森繁久彌の芸達者ぶり!――春日太一の木曜邦画劇場

1953年作品(87分)/東宝/11000円(税抜)/(写真は第一部~第三部がセットとなった第一集)レンタルあり
1953年作品(87分)/東宝/11000円(税抜)/(写真は第一部~第三部がセットとなった第一集)レンタルあり

 今回は『次郎長三国志 第三部 次郎長と石松』を取り上げる。マキノ雅弘監督は一九五二年から五四年の間に全九部にわたる幕末の侠客・清水次郎長とその一家の活躍を描いたシリーズを撮っており、本作もまたその中の一つだ。

 注目は第二部で顔見せ的に登場し、いよいよここから本格的な活躍をみせることになる次郎長の子分「森の石松」。演じるのは、森繁久彌である。

 発売になったばかりの筆者の新刊 『すべての道は役者に通ず』 は、二十三人のベテラン俳優にそれぞれの役者人生を語っていただいたインタビュー集だが、その中で、何人もの役者たちが目指したり、師と仰いだり、お世話になったりした先輩として名前を挙げていたのが、森繁だった。そうした多くの役者から崇められる名優としての才は、映画デビューしてわずか六年、四十歳になったばかりの本作で既に存分に発揮されている。とにかく、森繁の芸達者ぶりを堪能できる一本なのだ。

 故郷・清水港を追われて旅に出た次郎長(小堀明男)とその子分たちが、旅の途中で石松と出会ったところで前作は終わっている。そして、本作の冒頭で一家と石松は別れて別の道を歩むことに。

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