2017/06/03 08:15

恥を知れ!と叫ぶ人も…カンヌ結果総評【第70回カンヌ国際映画祭】

パルムドールを手にし大喜びのリューベン・オストルンド監督 Pascal Le Segretain / Getty Images
パルムドールを手にし大喜びのリューベン・オストルンド監督 Pascal Le Segretain / Getty Images

 現地時間5月28日、第70回カンヌ国際映画祭がコンペティション部門の授賞式とそれに続く審査員会見、受賞者会見をもって閉幕した。最高賞のパルムドールを受賞したのは、『フレンチアルプスで起きたこと』が第67回の同映画祭ある視点部門審査員賞に輝いたスウェーデン人監督リューベン・オストルンドの新作『ザ・スクエア(原題) / The Square』。会見場で授賞式の中継を見ていた記者の中には、この結果に「恥を知れ!」と叫ぶ人も何人かいたが、個人的には同作こそパルムドールにふさわしかったように思う。

 『ザ・スクエア(原題)』は、現代アート美術館のキュレーターとして尊敬を集めるクリスチャンが、盗まれた携帯電話を取り戻すために取ったバカみたいな行動がもたらす事態を描いた上質なコメディー。個人主義、貧富の差がもたらす階層間の断絶、過激な表現に走るメディアなど、今日のあらゆる問題を取り上げているのだが、それがこれ以上なくエレガントかつコミカルなやり方なため、かなり笑えて夢中で観られ、それでいて最後には深く考えさせられる。授賞式では飛び跳ねて大喜びしていたオストルンド監督も「映画の内容に人々の関心を引くことが重要」と語っている通り、問題を提示するために映画という媒体を一番効果的に使っていたのは本作だった。クリスチャン役のデンマーク人俳優クレス・バングも素晴らしく、審査員たちも彼の演技に言及していた。

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