2019/05/23 23:02

ニューヨーク独立系映画館を取り巻く困難な現況

独立系映画館の経営者ニック・ニコラウ
独立系映画館の経営者ニック・ニコラウ

 トライベッカ映画祭(18th TFF)に出品された話題のドキュメンタリー映画『ザ・プロジェクショニスト(原題)/ The Projectionist』について、題材となった独立系映画館の経営者ニック・ニコラウが5月3日(現地時間)、上映後のQ&Aで語った。

 1970年代にキプロス共和国からニューヨークに移住してきたニックは、少年時代からポルノシアターのアシスタントをする中で、徐々にシアター経営に携わり、ニューヨーク市内で独立系映画館を経営するオーナーになっていく。しかし、地価の高騰やNetflixなどの動画配信サイトの台頭により、現在は独立系映画館がニューヨーク市内から消えつつある。本作は、ニックが孤軍奮闘しながら映画館を経営していく姿を捉えたもの。映画『キング・オブ・ニューヨーク』『バッド・ルテーナント/刑事とドラッグとキリスト』のアベル・フェラーラ監督がメガホンを取った。

 フェラーラ監督との出会いは、ギリシャだったそうだ。「今から3年前にギリシャの映画祭にアベルの映画作品が出品され、彼はその映画のパーティーに世界中のフィルムメイカーや映画関係者を呼んでいた。その中に僕もいたんだよ。すると、会場でFワードばかりで会話をしている人がいて、この男はおそらくニューヨーク出身だと思い、近づいてみたら、それがアベルだった。彼と話してみると、僕がアシスタントを始めた15、16歳の頃から、アベルはすでにスクリーンで上映するような映画を作っていたことがわかった。彼の作品はマーティン・スコセッシ監督の初期の作品を彷彿させるものもあって、とてもユニークな監督だと思ったよ。そんな独特な手法で描く彼を気に入ったことが、彼と共に仕事をするきっかけになったんだ」と語るニックは、最初から監督と波長が合ったそうだ。

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