2017/07/06 22:00

年間被害総額は400億円! バッタ博士の狂気の奮闘記『バッタを倒しにアフリカへ』

『バッタを倒しにアフリカへ』(光文社新書)の表紙を一瞥すれば、なんとフザけた学者なのか……と、あきれてしまうかもしれない。昆虫学者の前野ウルド浩太郎氏は、幼少期にファーブルに憧れ、夢は「バッタに食べられること」という、バッタを愛してやまない男だ。だが、バッタに触るとじんましんが出てしまうという、どこかキワモノ感が漂っている……。

 しかし、彼のアフリカ・モーリタニア共和国でのフィールドワークを記した本書を読めば、彼が一流の昆虫学者であると同時に、純粋な心でバッタと向かい合うひとりの人間であることがわかるはず。ポスドク(博士研究員)として研究費の調達に悩み、バッタの大発生を粘り強く待ちながら、ようやく彼は成功を手に入れたのだ。

 本書をもとに、彼の足跡をたどってみよう。

 大学を卒業し、晴れて博士号を取得するも、日本にはほとんどバッタの被害がないために、研究の需要はない……。途方に暮れていた前野が飛びついたのが、アフリカでのサバクトビバッタの研究だ。アフリカでは、このバッタがたびたび大量発生し、「神の罰」と恐れられている。農作物を食い荒らし、年間の被害総額は西アフリカだけでもおよそ400億円に上るうえ、深刻な飢饉がもたらされているのだ。前野は「日本学術振興会海外特別研究員」として年間380万円の研究費・生活費を得て、2年間をモーリタニアでの研究に捧げた。

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