2017/06/30 07:00

ぱるる登場!「ひよっこ」における島崎遥香の存在とは!?

文=木俣冬/Avanti Press

先週、「ひよっこ」にぱるること島崎遥香が登場しました。ぱるるの登場のその意味と展開を、朝ドラ論「みんなの朝ドラ」(講談社現代新書)で注目のフリーライター、木俣冬さんが予想します!

善意に満ち溢れているドラマをむず痒く思う風潮も

昨今のエンターテインメントの流行りのひとつに、イヤミスがある。「告白」や「少女」など数多く映像化されている湊かなえの作品に代表される、いやな気持ちになるミステリーである。加えて、罪悪感なく不倫するヒロインが許せないと視聴者の議論は白熱しながらも、視聴率は次第に上昇していったドラマ「あなたのことはそれほどでも」(TBS)も話題になった。それらに対して、あくまでも性善説を唱えるようなドラマがあることをご存知であろうか。朝ドラこと連続テレビ小説「ひよっこ」(NHK)だ。

「ひよっこ」は、高度成長期の時代、高校卒業と同時に、茨城から東京に出稼ぎにやってきたヒロインみね子(有村架純)が、様々な出会いと経験をしながら生きていく日々を描いている。着目すべきは、現在、70話(全話の半分弱)まで来て、ひとりも悪い人が出て来ないことだ。いや、それよりも、心が洗われるような心優しい行為の数々が描かれていることのほうが重要だ。例えば、みね子が上京し、工場に住み込みで働くことになった時、工場や寮にひとりくらい意地悪な先輩がいてもおかしくない。ドラマの場合、ここでいじめに合うのは定番とも言える。だが、全員善人で、仕事の出来ない人をかばい励まし、笑顔で毎日を過ごそうとする。また、行方不明になったみね子の父(沢村一樹)がたまたま立ち寄った洋食屋・すずふり亭のオーナーとシェフ(宮本信子、佐々木蔵之介)が、ほとんど見知らぬみね子に対して、ひたすら親身になってくれる。

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