2017/07/26 07:00

『君の膵臓をたべたい』は“第2のセカチュー”となるのか?共通点はこんなにあった!

さかのぼること13年前。過酷な運命にあらがう高校生カップルの姿を瑞々しく活写し、興行収入85億円をたたき出した“セカチュー”こと『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)。 白血病に侵された女子高生・アキを演じた長澤まさみの出世作となったこの作品は、社会現象となる大ヒットを記録しました。

そんな“セカチュー”を彷彿とさせる『君の膵臓をたべたい』(通称“キミスイ”)が7月28日から公開されます。すい臓に病を抱えた女子高生と主人公“僕”の初々しくも切ない青春を切り取った本作には、早くもヒットを予感させるような“セカチュー”との共通点がたくさんあるんです!

原作はマンガ化もされているベストセラー小説

(C)2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会 (C)住野よる/双葉社

“キミスイ”の原作は作家・住野よるの同名デビュー小説です。奇抜なタイトルからは想像がつかないほどの感動ストーリーがつづられたこの青春小説は、インターネット投稿サイトに発表されるやいなや若い女性層を中心に“泣ける小説”と口コミで評判が広がりました。その後すぐに書籍化されるとまたたく間にベストセラー小説となり、数々の賞を受賞。その勢いは小説に留まらず、マンガやオーディオブックにもなりました。

一方の“セカチュー”も片山恭一の同名小説が原作。「泣きながら一気に読みました。私もこれからこんな恋愛をしてみたいなって思いました」という柴咲コウの帯コメントが掲載されたことで一気にブレイクし、あれよという間に映画、マンガ、ラジオドラマ、テレビドラマ、舞台など多方面にメディア展開しました。

このことからも分かる通り、映画がヒットするためには、他メディア展開されるほどの良質な小説が原作であることは重要なポイント。その点においては、胸を打つストーリーが高く評価され、マンガ化もされている“キミスイ”にはその素質が十分にあると言えそうです。

大人になった主人公が、青春時代を追憶するストーリー

(C)2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会 (C)住野よる/双葉社

小説の映画化はよく行われていますが、この両者にはストーリーにも共通点が見られます。それは“現在から過去を振り返る”という展開です。

“セカチュー”は、大人になり故郷に戻った主人公が、カセットテープに吹き込まれた高校時代の恋人とのやり取りを通じて、淡い過去を思い出していくというセンチメンタルなストーリーが感動を誘いました。一方“キミスイ”も、国語教師として出身高校で働く僕が、病気により儚く散ったクラスメイト・山内桜良とのゆかりの場所である図書館の蔵書管理を担当したことで、切なくも美しい思い出の数々を蘇らせます。

この過去を振り返るという構成は、実は原作にはありません。“キミスイ”の原作小説は“難病”や“青春もの”そして”愛と恋とも見分けがつかない高校生の淡い想い“という3つの要素が描かれています。“キミスイ”のプロデューサーである臼井央はこの要素が“セカチュー”に通じると感じ、“セカチュー”のプロデューサーを務めた春名慶に声をかけたのです。このことがきっかけで、映画には12年後の僕が青春を振り返るという設定が追加されました。

ブレイク間違いなし!ヒロインは「東宝シンデレラ」オーディション出身

(C)2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会 (C)住野よる/双葉社

また難病のヒロインを演じる女優にも共通項がある両作品。“キミスイ”のヒロイン・山内桜良を務めた浜辺美波は、2011年に「東宝シンデレラ」オーディションに新設されたニュージェネレーション賞を受賞し、ドラマや映画に立て続けに出演している逸材です。そして『セカチュー』のヒロインを演じた長澤まさみも、2000年に同オーディションでグランプリを受賞しています。

また面白いことに浜辺は「『世界の中心で、愛をさけぶ』を観て以来、憧れの女優は長澤まさみ」であると公言しています。本作でブレイクし、長澤と肩を並べる女優となる日もそう遠くはないかもしれないですね。

突然大切な人を失う切なさや思春期特有の“揺らぎ”という普遍的な感情をメインテーマに物語がつむがれる2作品ですが、もちろん全てが同じというわけではありません。“セカチュー”が“若い恋人たちを突如襲った悲劇の純愛ラブストーリー”という趣だったのに対し、“キミスイ”は“難病を抱えたヒロインと僕との淡い恋を描くと同時に、大親友だった女友達との複雑で深い友情を描く青春物語”であるなど、異なる世界観が繰り広げられます。

独自のテーマを持ちながら多数の共通点を備える『君の膵臓をたべたい』。現代版“泣ける映画”である本作は果たして“第2のセカチュー”はたまた“セカチュー”を超えるヒット作となるのでしょうか!?

(文/足立美由紀・サンクレイオ翼)

今日の運勢

おひつじ座

全体運

頭を押さえつけられるような気分で、ややユウウツ。いつも通り...もっと見る >