2017/09/05 07:00

『ザ・コーヴ』より、この作品にこそオスカーを!? 捕鯨論争に新たな光を当てる『おクジラさま ふたつの正義の物語』

文=平辻哲也/Avanti Press

10年ほど前、仕事先のポルトガル・リスボンで闘牛を見たことがある。衆人の前で、牛を殺すなんて……と気が進まなかったが、ポルトガルの闘牛はスペインと違って牛を殺さないと聞き、出かけたのだ。ポルトガルでは、闘牛士対牛の1対1の闘いではない。まず馬に乗った闘牛士が6本の槍を刺して弱らせた後に、5、6人の男が出てきて、角を押さえ込み、牛を退場させて終了となる。

闘牛は全部で6セット。深夜1時まで及ぶらしい。進むにつれ、スター闘牛士が登場するそうだが、ブロンド美女が登場した2つ目を見たところで逃げ出した。殺さないとはいえ、血は流れる。闘牛士といえば、勇敢というイメージだったが、実際は牛1頭に、複数の人間が向かっていく見世物で、残酷に見えた。少なくとも、日本人の感覚とは少し違っていた。

意見が異なる関係者を6年間かけて取材

闘牛には今、動物愛護の観点から批判が出ている。しかし、それよりも遥かに世界で注目を集めているのが捕鯨問題だ。和歌山県太地町でのクジラ漁の実態を描いたドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』は2010年の米アカデミー賞ドキュメンタリー部門を受賞し、さらなる議論を呼んだ。その『ザ・コーヴ』とはまったく違うアプローチで描いているのが、『おクジラさま ふたつの正義の物語』だ。

今日の運勢

おひつじ座

全体運

社交運のいい日。どんなお誘いにも積極的にのってみよう。友達...もっと見る >