2018/02/16 07:00

3時間35分がまったく長くない!伝説の映画監督、原一男が手がけた最新作『ニッポン国VS泉南石綿村』

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『ゆきゆきて、神軍』(1987年)で知られる伝説の映画作家、原一男が『全身小説家』(1994年)以来、実に23年ぶりのドキュメンタリー作品『ニッポン国VS泉南石綿村』(3月10日公開)を完成させた。撮影に8年、編集に2年を費やしたという本作は、上映時間がなんと215分! 3時間35分もの記録映画と聞けば尻込みしてしまいそうだが、これが実に面白い。これだけの長尺にもかかわらず、まったく目が離せないのだ。その理由を紐解いていきたい。

裁判の行方よりも、ひとりひとりを凝視する

『ニッポン国VS泉南石綿村』は、「大阪・泉南アスベスト国家賠償請求訴訟」の行方を追いかけた作品である。

「大阪・泉南アスベスト国家賠償請求訴訟」は、大阪・泉南地域の石綿(アスベスト)工場の元労働者や遺族らが国を訴えた裁判。泉南は、明治の終わりから石綿産業で栄えたが、アスベストは肺に吸い込むと長い潜伏期間の末、肺ガンや中皮腫を発症する恐ろしい物質だった。国は70年以上も前から調査を開始し、健康被害を把握していながら、経済の発展を優先し、具体的な規制や対策をおこなってこなかった。2006年5月、原告らが国の責任を問うために提訴。そこから、2014年10月に国が敗訴するまでの怒涛の道のりを追いかけている。

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