2018/09/24 07:00

ほんとうにあった怖い超常現象「ウォーレン夫妻」とは?※諸説あり

『死霊館のシスター』/新宿ピカデリーほか全国公開中/配給:ワーナー・ブラザース映画/(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

『死霊館』(2013年)にはじまり、次々と続編が作られてきたホラー映画・死霊館シリーズ。その最新作となる『死霊館のシスター』が公開中です。

この死霊館シリーズの各作品は、すべて超常現象研究家のウォーレン夫妻が遭遇したという心霊現象を元に作成されています。ホラー映画の金字塔『悪魔の棲む家』(1979年)の元となったアミティビル事件にも関わり、半世紀にもわたって超常現象研究家として活動していたこの夫妻。一体どういう人物なのでしょうか?

ウォーレン夫妻とは?

超常現象研究家のエドワード・ウォーレンは1926年、アメリカのコネチカット州に生まれました。子どもの頃から自宅で何度も心霊現象を経験。第二次世界大戦中は海軍に在籍していましたが、船が撃沈されて海上で炎に囲まれた時には、不思議なことに彼が神に祈ると炎が後退していったそうで、無事に生還しています。

一方、ウォーレンの妻、ロレイン・リタ・モランは1927年、エドと同じ街に生まれました。9歳の頃から他の人には見えないものが見えていたとのことで、霊媒や千里眼の能力を備えていたといわれています。そんな二人は映画館で近くの席に座ったことをきっかけに交際をはじめ、エドが戦争から帰ってくるとすぐに結婚しました。

その後、二人は友人とともに幽霊屋敷を見に行ったのですが、このときロレインが幽体離脱を経験したそうです。これがきっかけで二人は、1952年に「ニューイングランド心霊研究協会」を設立。積極的に心霊現象の調査に乗り出したのでした。

ウォーレン夫妻は心霊現象を調査する中で、関わった事件に関する書籍を出版し、一躍有名人となっていきます。それらの書籍は、数々のテレビドラマや映画の元ネタになっており、その中のひとつが『死霊館』シリーズというわけです。

では、『死霊館』シリーズの元になった、実際にウォーレン夫妻が関わった心霊現象とはどういうものだったのか。いくつか紐解いていきたいと思います。

ペロン一家事件…『死霊館』

シリーズ第一作の『死霊館』(2013年)の元になったのが、1970年に起きたペロン一家事件です。

ロジャー・ペロンと妻のキャロリン、そして5人の娘たちは、この年にアメリカのロードアイランド州にある旧家に引っ越しました。その当日から彼らは、家具が勝手に動くなどの心霊現象に悩まされていたようです。

この家では、過去に4人の子どもが次々に病気で死亡するという、痛ましい出来事が起きていました。近所ではこんな噂があったようです。「いくらなんでもおかしい。もしかして母親が悪魔に子どもたちを捧げたのではないか」と。

当時は一家の子供にも危機が迫っていたといわれており、彼らはウォーレン夫妻に助けを求め、これをきっかけに事件は終息します。ちなみにペロン一家の方たちは現在もご存命で、実際に事件が起きた現場で映画の撮影が行われた際には、見学に来ました。ただ、母親のキャロリンが“家”に近づくことは、決してなかったようです。

一連の心霊現象を引き起こしていたのは、この地に住む亡霊バスシーバ・セイヤーだったといわれています。彼女は一家の母親であるキャロリンに取り憑こうとしたという話もあり、もしかするとキャロリンはそれを恐れたのかもしれません。

アナベル人形事件…『アナベル死霊館の人形』

『死霊館』の冒頭には、リアルで、見るからに恐ろしい顔をした、ある人形が映っています。この人形が起こしたという心霊現象を追ったのが、『アナベル 死霊館の人形』(2014年)です。

1970年にこの心霊現象に遭遇したのは、当時同棲していたカルとララのカップルでした。ララは誕生日に、母親からアメリカの国民的なキャラクターである、ラガディ・アンのヴィンテージ人形をプレゼントされます。彼女はその人形にアナベルと名付けましたが、しばらくすると奇妙なことが起こり始めます。なんと、留守にしているあいだに、アナベル人形が勝手に移動したというのです!

さらに、現場には人形からのものと思われるメッセージが書き残されるようになったそう。それによると、自分は昔ここに建っていた家に住んでいたアナベル・ヒギンズで、7歳で死んでしまったとのこと。その後、彼女はカルに悪夢を見せ、金縛りにし、寝ている彼の首を絞めようとしたといわれています。

相談を受けたウォーレン夫妻はその人形を引取り、お祓いをした上で、夫婦が運営するオカルト博物館に収蔵しました。そのガラスケースには、「決して開けないでください」という注意書きが書かれています。ちなみに、映画ではリアルな造形をしていましたが、実際の人形はデフォルメされた愛らしい見た目をしています。

エンフィールド事件…『死霊館 エンフィールド事件』

2016年公開の『死霊館 エンフィールド事件』は、イギリスのエンフィールドで起きた事件をモチーフとした作品です。

エンフィールド事件は、1977年8月から約1年2カ月間(※諸説あり)にわたって、ポルターガイストと思われる現象が発生し続けた事件です。調査を行う警官や英国心霊調査協会、マスコミ関係者などもこの現象を目撃したと話しており、大きな話題になりました。

事件の舞台になったのはロンドン北部にある、母親と子ども4人が住む一軒家。壁や床を叩く音がする、家具が動く、変なモヤが出る、モノがほかのモノをすり抜ける、得体のしれない声が聞こえる、人間が宙にもちあげられるなどなど……。心霊現象と思われるさまざまな出来事に一家は悩まされ、ついには別の家に避難します。

しかし、そこでも娘達が何者かに取り憑かれたかのような状態になり、野太い男の声で喋り始めたのです。このマーガレットとジャネットの姉妹は、ロンドン南部のモーズレー病院で検査されますが、最終的には正常かつ健康であることが分かっています。

この事件では写真家のグレアム・モリスが、心霊現象と思われる当時の様子を撮影しています。その映像ではカーテンがぐるぐる巻きになり、ベッドカバーが勝手に動き、撮影中にはモリスを積木が直撃したこともあったとか。しかし、その積木が飛んできた方向には、誰の姿も写っていませんでした。

『死霊館のシスター』/9月21日(金)新宿ピカデリーほか全国公開/配給:ワーナー・ブラザース映画/(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

最新作の『死霊館のシスター』は、死霊館シリーズの事件の真相に迫る作品。あるシスターが自殺した、ルーマニアの修道院が物語の舞台です。ここで教会から派遣されたバーク神父と見習いシスターのアイリーンは、修道院に隠された秘密に迫ることになります。果たして今度はどんな恐怖体験が、二人を待ち構えているのでしょうか……。

【参考】
『ゴースト・ハンターズ完全読本』(尾之上浩司編著/洋泉社/2018年)
『超常現象の辞典』(リン・ピクネット著/青土社/1994年)

(文/ハーバー南@H14)

今日の運勢

おひつじ座

全体運

批判精神が旺盛。問題を解決する力は強いけれど、言葉がきつく...もっと見る >